同志社大学法科大学院

教育体制

環境法

環境法とその特徴

 環境法は、人為による環境影響を制御する法で、法政策と訴訟に分かれます。
環境法は企業行動にも大きく影響しますが、各環境分野で問題状況に応じ、「あの手この手」で対応を試みます。
特定施設からの汚染を規制する直接規制、低コストで柔軟な環境負荷削減を可能とする排出量取引などの経済的手法、科学的不確実性が高い場合に情報提供を義務付けて環境配慮へ誘導する情報的手法など、多様な政策手法を考案して適切に組み合わせるポリシー・ミックスが必要とされます。
環境法は静止せず、常に進化しています。現行法に問題があれば改正します。影響する環境法のあるべき姿を考える法政策が、環境法の大きな特徴です。

環境訴訟~法曹の役割

 公害訴訟で幕を開けた我が国の環境訴訟は、先進諸外国に比べると、まだ十分に機能していません。民事訴訟では、環境権が認められず、人格権侵害の救済しか認めない傾向があります。行政訴訟は、厳格な訴訟要件ゆえにしばしば門前払いされます。しかし近時、裁判所が変わり始めており、環境訴訟の新地平が開けつつあります。
環境法Ⅰ・Ⅱでは、民法・行政法の基礎から、主要環境法をじっくりと学びます。授業ではアメリカ法を随時参照し、また、訴訟実務経験を踏まえた実践的検討もします。環境法総合演習は総仕上げ科目です。
環境法専門家は余りいません。環境法を武器として法曹界に羽ばたいてください。

BACK
ページの先頭へ