同志社大学法科大学院

教育体制

園田賢治 教授(民事訴訟法)

園田賢治 教授

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Q.どのような科目を担当されていますか?

A.民事訴訟法(判決手続)についての科目である、「民事訴訟法講義」「民事訴訟法演習Ⅰ」「民事訴訟法演習Ⅱ」「民事訴訟法総合演習」を主に担当しています。また、民事執行・保全手続を扱う「救済手続法」を担当することもあります。

Q.授業の特徴は、どのようなところにありますか?

A.「民事訴訟法講義」では、民事訴訟法の基本的な事項について、出来るだけまんべんなく解説しています。講義の前半(第1回~第7回)では、訴え提起から訴訟の終了に至るまで、手続の流れに沿って、その仕組みや基本原則を説明し、後半(第8回~15回)では、判決効の議論や当事者論など、理論的な問題を中心に取り扱うこととしており、初めて民事訴訟法を学ぶ学生にとっても、できるだけ理解しやすい配列となるように工夫をしています。
 「民事訴訟法演習Ⅰ」と「民事訴訟法演習Ⅱ」では、短答式の問題で条文等の基本知識を確認しつつ、主に事例問題の検討を行っています。この演習で扱う事例問題は、判例の事案をベースにしたものが多いので、一見すると解答は簡単そうですが、演習における議論を通じて、判例を正確に理解することの難しさを感じてもらえると思います。
 「民事訴訟法総合演習」では、応用問題の検討を通じて、司法試験へ向けた民事訴訟法の総仕上げを行っています。ここで扱う事例問題は、判例と異なる事案であり、かつ、会話文による誘導もあるなど、より司法試験の出題形式を意識した内容になっています。私の担当するクラスでは、学生の作成した解答例を参考に、文章でどのように表現すべきかということに力点を置いた授業をしています。

Q.「民事訴訟法は苦手」という人が多いですが、どこに原因があるのでしょうか?

A.一概には言えませんが、判例や学説上の論点ばかりに気を取られて、民事訴訟の通常の仕組みを十分に理解していないことが、その原因の一つであるかもしれません。そもそもなぜそれが当該事例において論点になるのかという、前提となる知識・理解が欠けてるため、試験で論点を外した答案を書いてしてしまうのではないかと思います。
 なお、法学部の新入生向けに書いたものですが、「民事訴訟法が苦手にならないために」(法学セミナー2021年5月号30頁)においても、民事訴訟法を学ぶコツを説明していますので、ご参考になれば幸いです。

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