同志社大学法科大学院

入試情報

在校生修了生の声(2023年度パンフレットより)

座談会

法学未修者の1年目を振り返って

蓮見奈々さん

法学未修者 2年次 同志社大学 法学部早期卒業

熊谷凛香さん

法学未修者 2年次 同志社大学 法学部早期卒業

田上周一朗さん

法学未修者 2年次 京都大学 総合人間学部卒業

司会:この1年間振り返って、皆さんいかがでしたか。

蓮見一言でいうと、すごい楽しかったです。学部時代は1人で勉強していて大変だったのですが、ロースクールに入ってからは友達もでき、先生方も事務の方も親身に学生目線で支えてくださったので、勉強しやすかったです。

熊谷すごく充実した1年でした。ロースクールでの、少人数で先生と密に会話しながらの授業は、勉強意欲が高まりました。

司会:同志社大学法科大学院の魅力は何でしょうか

蓮見先生の教え方がとてもわかりやすく、質問をしても、どの先生も熱心に答えてくださいました。相談にものっていただけて、寄り添われてるなという印象がありました。設備もよいです。自習室は1人1席ずつあって、勉強しやすい環境です。

熊谷サポートが手厚いところが最大の魅力かなと思っています。先生方もいつでも質問に答えてくださいますし、課外のAAゼミや修了生ゼミで起案の添削もしていただきました。

司会:期末試験に対しては、どんな対策をしましたか。

熊谷TKCにあがっている過去の期末試験答案を解きました。友達と一緒に時間を計って解いたりもしていました。

田上素晴らしいレジュメがあるので、それと教科書を使って論証メモを作って、それを毎日見て覚えました。

司会:選択科目について教えてください。

蓮見現代人権論では、身近なニュースに取り上げられているような問題を、生存権とか、労働問題とかに絡めて理解できて面白かったです。

熊谷法情報調査・文書作成入門が楽しかったですね。文献探しの方法、論述の仕方を学び、討論もしました。外国法実地研修Bでは、オンラインで海外の検察官や裁判官に対するインタビューを聞き、いろいろな国の司法制度を学びました。

田上法社会学では、法以前のところからの視点から見た法律のあり方みたいなものを理解できました。

司会:振り返ってみて、1年次の授業を受けたことでどのような力がつきましたか?

蓮見授業の予習で、基本書を丁寧に読む力がつきました。ソクラテスメソッドで先生に当てられるので、最初のうちはすごく緊張していたんですけど、最近はやり取りも楽しくやれるようになりました。

田上僕も、最近になって授業で答えることにも慣れて、失敗してもいいやみたいに、後につなげられるようになりました。

司会:みなさんが同志社の看板授業だと思うのは?

蓮見私は、刑法が自分自身苦手だったので、十河先生の刑法の講義はとてもわかりやすく、質問しても的確に答えてくださいました。

熊谷憲法は苦手科目でしたが、今では得意科目に近づいてきています。佐久間先生の民法の総則と物権でも、教科書の記述や学説の対立点について、実際の事例だったらこういう意味なのだというのを説明してくださったので、よく理解できました。

田上僕は、会社法で、建前と実情があり、実情はこうなっているということを説明してもらい、それがわかりやすかったです。

法学既修者の1年目を振り返って

前田裕太郎さん

法学既修者 2年次 同志社大学 法学部早期卒業

倉澤菜美恵さん

法学既修者 2年次 同志社大学 法学部早期卒業

坂下翔哉さん

法学既修者 2年次 同志社大学 法学部早期卒業

司会:同志社のロースクールに入って良かったと思うことは何ですか。

倉澤先生方のサポートが手厚い感じが同志社に入って良かったなと思う点です。「学習指導」という制度があって、わからないところの質問に行けたり、添削をお願いできたりというのがすごくいいなと思います。

坂下先生のサポートはかなり手厚い。例えば、濵田先生だと、授業の流れとして、予習用レジュメをやって授業を聞いて、復習用レジュメで復習して、それを基に起案して、自分の書いた起案を先生に見てもらうという流れができていて、かなり時間をかけてくださってます。

前田一つは奨学金が結構充実しているという点と、あとは少人数教育で、授業の密度が濃いところが同志社のいいところかなと思います。

司会:授業の印象はどうですか。

倉澤国際私法の高橋先生の授業は、まず授業の動画を各自で見て、その後、対面の授業で答案を検討するというスタイルで、いい授業だなと思っています。それと、まとまった復習用の教材が用意されている授業が助かってます。例えば、刑訴の濵田先生の授業では、予習用の「Sノート」と復習用の「Lノート」というのがあったり、刑法の十河先生には、「十河レジュメ」があります。

坂下憲法の御幸先生は、Zoomの授業でワードやパワポの画面共有を駆使して、授業後にも復習用の資料を配布してもらえるので、すごくありがたいです。

前田僕も、復習用のレジュメを活用してます。それと、オンラインの授業の動画は、場所と時間を選ばないし、見返せたりもできるので、自分に合っているかなと思います。

司会:アカデミックアドバイザーゼミ(AAゼミ)などの正課外のサポートは利用されてますか。

倉澤行政法のAAゼミを受けたんですが、答案の書き方をすごい細かく解説してくださったおかげで、答案の型がわかって、すごく助かりました。

前田刑法のAAゼミが、定期的に答案を書く良い機会になりました。実際に答案を書いて気づくこともありますし、添削してもらったので、良かったです。

司会:皆さん早期卒業で入学されていますが、早期卒業を選ばれた理由を教えてください。

倉澤学部4年生の学費が浮くという経済的な面が一番大きかったです。それと、司法試験に向けての本格的な勉強を早くスタートできるということがあります。学部4年生で、何から手をつけたらいいかわからないみたいな1年間を過ごすよりは、早期卒業してちゃんと法科大学院の授業を受けた方がいいかなと思って、早期卒業しました。

坂下自分も、やっぱり4年生の100万円の学費がなくなるというのがかなり大きかったです。あとは、法曹になろうと思ったら、どうしても年数がかかってしまうので、それを1年でも短くできるというのが理由としてはかなり大きいですね。

前田早期卒業を選んだ理由は、2人と同じです。入学する前は、絶対についていけないと思っていたんですが、入ったらめちゃくちゃ勉強するので、あんまり問題ないかなと思いました。

法学未修者の3年間、既修者の2年間を振り返って

古髙悠生さん

法学既修者 修了生 同志社大学 法学部早期卒業

秋山慎悟さん

法学既修者 修了生 同志社大学 法学部早期卒業

岡元雄奨さん

法学未修者 修了生 同志社大学 法学部早期卒業

司会:好きな科目や役に立った科目を教えてください。

岡元山下先生の授業のおかげで、商法が得意になりました。授業内容がすごく分かりやすいというのはもちろんなのですが、一番役に立ったのは、山下先生が復習用に短い事例問題と解答を配布してくださったことです。それに自分で授業の内容を書き加えると、だいたい網羅的にその範囲をおさえることができるので、それを何回も繰り返し解くことによって、商法は、問題文を読んだら、これが問題になるんだなというのがすぐわかるようになりました。

秋山私は、最初憲法が苦手な状態で入ったんですけど、御幸先生の憲法演習Ⅰや憲法総合演習を受講して、苦手が解消されてきたという感じです。授業は御幸先生がソクラテスメソッドで質問されるんですけど、多少間違えたことを言っても、先生が正解の方に誘導して論理を組み立てていく感じでやってくださるので、自分の思考の整理もできるし全体としてもわかりやすい授業になっていたのが良かったと思います。毎回復習のレジュメをまとめてくださるのも復習のときには大変参考になりました。

古高印象に残ったのは、佐久間先生の民法の授業です。大枠自体はわかっていた概念であっても、なぜそうなるのかと聞き返されて突き詰めていく中で、はじめて本質が理解できて、結論にたどりつきやすくなったと思います。

司会:京都大学の民事法文書作成は、どうでしたか。

秋山京大生と一緒の授業を受けて、刺激になりました。優秀な起案が見られるので、自分の起案を比べてどこが足りてないのかとか、吸収できるところはどこなのかとかがわかって、それを活用しました。

古高優秀な起案を見られるという点ですごく良くて、あとは絶対に答案を作成しないといけないという点でそのペース配分にはなるかなと思いました。

司会:選択科目はどうですか。

古高労働法を選択しています。労働法は範囲が広いなと思っているのですが、2Lの頃に、村中先生に教えていただいて、メールなどで質問をすれば詳しく返信いただきました。

秋山私は租税法を選択しています。
租税法は山ほど数があるのですが、重要なところは所得税法と法人税法の一部など限られているという感じです。租税法を担当されている占部先生はすごく面倒をよく見てくれて、わからないところがあったら、とりあえず研究室に行って聞くと、かなり理解できて、おかげで租税法は得意になりました。

司会:アカデミックアドバイザー(AA)ゼミは利用されていますか。

岡元夏期特別ゼミをとりましたが、すごく役に立ちました。強制的に過去問を潰せるというのはもちろんありますし、添削がかなり丁寧にしていただけます。サブチューター(注:AAのサポート役の修了生)の方が、1時間ぐらい時間を取って面談してくれたりして、行政法や民事訴訟法の答案の書き方がわかって、すごく大きかったですね。

秋山2Lのころは、AAゼミを割と受講していました。起案の課題を出されて自分が書いた起案を添削していただく、そして解説していただく流れなんですけど、実際に司法試験を受かったAAの弁護士の方々は、完璧な答案というより、決められた時間内だとこの辺は最低ラインで書かなきゃいけないという観点から添削をしていただけたので、実践的でした。

古高一番ためになったと思うのは夏期特別ゼミの方です。サブチューターの方もすごく詳しく添削していただけるというのもありますし、面談のときに、コロナ禍で全く先輩と会えなかった中で、初めて先輩の方と知り合えて、実際に直近の司法試験を受けてどういう感想をもったのかとか、答案を書くときにここは厚く書いて、ここは薄く書くという判断の基準みたいなところを話していただける機会もあったので、すごく参考になりました。

信託法

信託法を学んで

小暮千紘さん

法学未修者 修了生 早稲田大学 文学部卒業

 「信託法」というと、単語としては聞いたことがあっても、その具体的な内容や活用場面まではイメージがわかないという人が多いのではないかと思います。
 信託法の講義では、信託とはどのような制度かや信託法はどのように規律しているかを、例題を使いながら学ぶことができます。
 担当の先生の説明もわかりやすく、講義後の質問にも丁寧に応えてくださるので、信託法への理解がより深まります。
 また、私が受講していたときは、現在信託法分野に関わる実務家の方から、現場での信託法の活用場面についての貴重な話や経験を聞くことができました。
 そのおかげで、信託法のイメージというものをより具体的につかむことができました。
 法科大学院卒業後、どのような進路に進むか決めていないという方もおられると思いますが、この講義が進路について考える一助になると思います。

履修モデル

松田 弘さん

修了生 同志社大学 法学部早期卒業

 未修1年次は、基礎科目の履修が中心となっており、ここで法律の基礎知識を習得することになります。そして、2年次からは、演習科目等を通して1年次で学んだ内容の理解をさらに深めていきます。3年次では、総合演習科目も開講されますので、自分の学習状況に応じて総合演習を履修することが可能です。
 2年次までは必修科目が大半を占めますが、3年次では選択科目の選択の幅が広がりますので、自分が持っている将来の法曹像に照らし合わせて必要な科目を選択することができます。また、選択科目を通して、自分が関心のある分野を新たに発見できることもあると思います。
 訴訟実務の基礎やクリニック等では、実務家の先生方から実務のお話を聞く機会がありましたので、将来を意識した学習ができました。また、外国法実地研修やアメリカ契約法等の外国法科目では、海外の先生方から海外の法制度について直接教えていただけたので、国際的な視野を養うよい機会になったと思います。



森 拓也さん

修了生 上智大学 外国語学部卒業

 既修1年次には、必修科目である演習科目や法曹基本科目の履修がメインになります。選択科目として司法試験選択科目や苦手意識のある科目も受講できます。学習量が多く授業の予習は大変ですが、司法試験に必要な基礎知識を習得することができます。
 2年次には、必修科目の割合が減り、自分の興味に沿った科目の受講も可能です。私は選択科目として総合演習科目、外国法科目、先端科目などを履修しました。総合演習では司法試験と同レベルの事例問題を解き、教授から解法についての助言を頂けるなど非常に実践的です。外国法科目や先端科目では英文契約や暗号資産など実務的かつ今日的な法律問題について学ぶことができ、実務家になる上で有益だと思います。
 夏休みには外国法実地研修Bや外国法特別セミナーを通して、ヨーロッパ諸国の法制度について学んだり、日本にいながら米国ロースクールの授業も受講することができ、国際的な視野を広げることができます。

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