(2024年度パンフレット掲載事項)
司法試験合格を果たした皆さんに学習環境や合格までの道のりについてうかがいました。
泉野 ロースクールに入学すると、司法試験に向けてどんな毎日を過ごすのかが気になる人は多いと思います。私は同志社大学法科大学院(以下、本学)に入学した先輩から、予習や復習に割いている時間や、授業中に先生からあてられる頻度などを事前に聞いて、入学後の学び方を具体的にイメージできるようになりました。
楠本 ほとんど毎日通う場所なので、自宅から近いことや24時間使える自習室があること、それに校舎や設備がすごくきれいなことも本学の魅力ですよね。
上田 そうした環境面だけでなく、私は学生への支援体制も気になっていました。その点では本学には「寒梅会」という卒業生団体があり、司法試験対策だけでなくキャリアについてのアドバイスも受けられます。
楠本 学習面では、クラスが習熟度別に分けられるので、無理なく学べること、少人数制なので質問や答案添削といった指導が受けやすいことも、大きな安心材料になりました。また、私は、司法試験へのチャレンジを決めた時期が周囲より遅かったので、本学には後期入試があったことも入学の決め手の一つになりました。
楠本 私は、「未修者」コースで、勉強習慣がないところからのスタートでした。はじめは基本書を読むだけでかなり時間がかかりましたが、先生からいただくレジュメが市販の教本より格段にわかりやすく、法律の基礎知識が自然と身についたと思います。
泉野 基礎知識があっても、司法試験ならではの答案作成のコツが掴めずに苦労する人も少なくありませんよね。私の場合は、特に「憲法」や「刑事訴訟法」の答案作成が苦手だったのですが、本学では司法試験に合格した先生からの実践的な指導が受けられるので、答案の流れや科目別の抑えておくべきポイントを具体的かつ効率的に掴むことができました。
上田 私も答案作成の指導は積極的に受けるように意識していました。特に2Lの秋学期は1週間に5通ほど答案を書いて先生に提出しました。十分な量をこなし、細かく添削していただけたことで、自分の得意・不得意が客観的に掴めるようになり、「在学中受験」に臨む自信がつきました。
楠本 学期ごとの期末試験も大切です。出題範囲が広く難易度も高いのですが、授業と同じく司法試験に直結する内容が出題されるので、モチベーションを高く保つことができました。
上田 試験時間や答案の枚数も実際の司法試験と同じなので、期末試験の過去問を振り返れば、司法試験の出題形式や分量を把握できますよね。
泉野 まずは日々の授業と予習復習に打ち込み、その成果を期末試験で確認する。こうしたサイクルの延長上に司法試験があるというのは、受験生にとって理想的な流れだと思います。
上田 一般の科目よりもさらに実践的に学ぶことができたのが、若手弁護士からの指導が受けられる「AAゼミ」です。苦手だった行政法も、「AAゼミ」でサポートしていただいたことで、克服できました。
泉野 司法試験は論述が中心なので、合格基準を掴みにくい部分があります。でも、「AAゼミ」の先生方は、司法試験を受験した経験をもとに、私たちと目線を合わせて指導してくださるので、自分が合格ラインに対してどの程度近づいているのかがイメージしやすかったですね。
楠本 若手弁護士だけでなく、司法試験に合格した直後の先輩からアドバイスをいただける「修了生ゼミ」にも、助けられました。先輩が作成した「まとめノート」をいただくこともでき、予習の効率がぐっと上がりました。
泉野 「まとめノート」は、期末試験から司法試験対策まで活用できる大事なツールなので、あとで見返したときに理解しやすい書き方を先輩から教わり、とても助かりました。
泉野 学部時代から法曹を目指す人は多くいますが、多少スタートが遅れたとしても、焦る必要はないと思います。特に、本学のカリキュラムやサポート体制は、司法試験の合格を想定したものになっているので、入学後に頑張れば、十分カバーできます。
上田 その分、学部時代はその時にしかできない経験を大切にしてほしいと思いますね。
楠本 同感です。私は、学部時代まで勉強が得意だったわけでも、忍耐強かったわけでもありませんが、なんとか司法試験に合格できました。先生方も、授業中に質問が少ないと逆にこちらを心配してくれるような親身な方ばかりで、恵まれた環境のおかげだと思います。
上田 私も受験を控えた時期に体調を崩したことがあったのですが、先生が私の状態に合わせて、無理なく勉強に復帰できるようにサポートしてくださいました。皆さんも本学の環境の中で諦めずに頑張って、ぜひ夢を実現させてください。