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2017年度科目案内


基礎法

一歩離れたところから根本に遡って見つめ直す

   基礎法系科目の教育目標は、日々の教育で習得される実定法上の知識や法解釈の手法を、一歩離れたところから根本に遡って見つめ直し、理解し、批判的に検討し、創造的に発展させていく思考力や分析力を養い、豊かに発想できる法曹を育てることです。
   基礎法学と実定法学の違いは、基礎医学と臨床医学の違いにも例えることができます。臨床医学は内科や脳神経外科など、身体部分の区分けに従い、その部分に生じている個別の病気の具体的な治療を目的とするのに対して、基礎医学は「病気とは何か」「どのようにして病気は生じるのか」「人間の身体の成り立ちはどのようなものか」という抽象的な問いについて、解剖学・病理学・遺伝子学などの探求によって解明しようとします。臨床の基礎となり、臨床における治療法の変化や新たな発見につながるものです。基礎法学と実定法学の違いは、基礎医学と臨床医学の違いにも例えることができます。臨床医学は内科や脳神経外科など、身体部分の区分けに従い、その部分に生じている個別の病気の具体的な治療を目的とするのに対して、基礎医学は「病気とは何か」「どのようにして病気は生じるのか」「人間の身体の成り立ちはどのようなものか」という抽象的な問いについて、解剖学・病理学・遺伝子学などの探求によって解明しようとします。臨床の基礎となり、臨床における治療法の変化や新たな発見につながるものです。
   法学においても、国家の構成、犯罪、私人間の交渉などに分けられた分野で生じる紛争に対する具体的な解決方法を示す、憲法、刑法、民法などの実定法に対して、「法とは何か」「なぜ法は必要なのか」「法と社会・国家との関係はどのようなものか」などといった抽象的な問いについて、哲学的、社会学的、歴史学的な観点などを用いながら考察するのが基礎法です。実定法の基礎となり、新たな紛争の定式化や法にかかわる人間社会のありようについて多様で幅広い知識を与え、法に対する尽きない興味の源を示します。
   本研究科においては、このような基礎法の科目として、法科大学院において未来の法曹を育成するという目的にも留意しながら、以下に紹介する科目を開設しています。
   A群(基礎科目)には、法学基礎講義があり、法哲学、法思想史、法情報学などをベースにして、法の世界の独特のしくみや特徴、基本的な諸概念、根底にある原理などを考察します。法の機能や立法過程など、法の世界の動態的部分にも説明が及びます。
   G群(基礎法・隣接科目)には、次の科目が置かれています。
   法理学では、「法が目指すべき正義とは何であるのか」など、法曹として法実務に携わる中で直面する、法の世界の根本問題を取り上げ、哲学的に思考できる能力の養成を目指します。
   比較法文化論Ⅰでは、前半においては贈与や契約を素材に、日本民法の西洋法継受について学びます。後半においては法思想史的な観点も含め、イギリス法学とアメリカ法学の交錯について学びます。比較法文化論Ⅱでは、比較法学をベースに、世界の様々な法システム(法圏)の特徴を説明します。宗教法(シャリーア)、ヨーロッパ大陸法、英米法における実例を通じて代表的な国々の法文化を考察し、現代日本の法文化に外側から接近します。Ⅰ、Ⅱ共に広い視野から思考できる能力を養成することが目的です。
   法社会学では、司法システムやそれに関わる人々の心理や行動について学びます。司法制度と人間の心理や行動の関係について多角的な視点から検討することを通して、実務に必要な理論および実践知を涵養することを目標とします。
   現代人権論では、法哲学、歴史学、思想史と国際人権法をベースに、人権の普遍性をめぐる問題など、人権をめぐる諸問題に地球的規模で考察を加え、また国際社会における人権の現状、人権保障のための国際的システムなどについて検討することを通して、豊かな人権感覚・国際感覚を涵養することを目指します。
   このように多様な内容で、法曹としての力に結実するであろう基礎法の専門知識を身に付け、知的・実践的創造力を大いに高めて下さい。

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